住宅も古くなると浴槽もなんとなくどんよりと感じます。
特に浴室はストレス解消、癒しの場としても大切なはずなのに、いつの間にか体を洗うだけの場所になってしまったなんてことも。
ここではタイルを張り替えたり、浴槽を入れ替えるなど大掛かりなリフォームはせず、すぐにできる簡単な方法でラグジュアリーなバスタイムを手に入れるためのアイデアをご紹介します。
プチリフォームの基本

プチリフォームの第一歩は徹底した掃除から
「浴室の掃除をしていますか」と聞くと、ほとんどの人が「もちろんしています」と答えるのではないでしょうか。
でも、ほとんどの人は浴槽の中を中心に掃除をしているだけです。
プチリフォームの第一歩はカビ取り、水垢、汚れなどに対応した洗剤を揃え、徹底的に時間をかけて掃除をしましょう。
浴室に備え付けの台があったら、その裏をしっかり洗い流すと驚くほど水垢が取れます。
浴室の隅々まで水垢やカビで黒くなっているところがないかチェックし、見えにくいところ、手の届きにくいところもきれいにしていきましょう。
掃除が終わると全体がパッと明るくなったような気がするかもしれません。それは汚れている状態に目が慣れていた証拠です。
汚れた状態に慣れてしまうと汚れに気づかなくなり、きれいな状態を保てなくなります。
年末、大掃除の後のお風呂は気持ちが良いと感じますね。やはり浴室でリラックスするためには掃除は欠かせません。
浴室の入り口は脱衣所
浴室の掃除を隅々まで行うことは大切ですが、浴室への入り口は脱衣所なので、ラグジュアリーバスタイムのためには脱衣所の掃除も重要なところです。
最近の住宅では脱衣所兼洗面所というつくりが多いので、洗面台や鏡、床など隅々まで浴室と同じように掃除をしていきましょう。
浴室と同じくピカピカに磨くつもりで掃除をしてみると、きれいになったその状態を目標に掃除ができるようになります。
浴室、脱衣所、洗面所はどこも、毎日徹底した掃除をする必要はありません。1週間に一回きれいになった状態まで戻すという感覚で掃除をしていきましょう。
続けることが大切なので、無理なく計画的に掃除することをおすすめします。
基本は何も置かない
プチリフォームをするために、ちょっとした小物で雰囲気づくりをしたいところですが、まず基本を整える必要があります。
まず何も置かないことを基本に考えていきましょう。
たとえばシャンプーやソープなどをバラバラに置かず、小さなコーナーラックなどにまとめるのもいいかもしれません。
浴室が狭い時は小さなカゴなどに入れてまとめたり、きれいに並べるのもいいでしょう。
その場合はおしゃれで統一感のあるカラーのボトルにシャンプーなどを入れ替えてみるのもおすすめです。
洗面所ではできるだけ、すぐに使用しないものは棚にしまいます。コップや歯ブラシ立て、歯ブラシ、タオルなど最低限のものだけ出すように心がけましょう。
コップやタオルなど出ているものは同系色のものに替え、全体に統一感を持たせるとおしゃれでスッキリします。
物を置いて雰囲気作り

基本の掃除が終わったら浴室から物をなるべくなくし、次に雰囲気作りの物をプラスしていきます。
緑は癒しと落ち着きを深める
浴室は清潔感と爽やかさが大切です。これを一瞬に感じさせてくれるのがグリーン、つまり緑の植物です。
緑は落ち着きや癒しを与えてくれるので、浴室に窓があれば窓際などにちょこっと置いてみましょう。
浴室の窓際に置く植物はシダ科やツタ科など高温、多湿に強いものがおすすめです。
繊細で小さいグリーンの葉っぱが茂っているシダ科のアジアンタムや、ツタ科のアイビーなどが浴室には向いています。
またマンションなど浴室に窓がない場合はポトスの水差しがおすすめです。
ポトスは観葉植物としても育てやすく、お部屋で育てているポトスの葉を、小さな根の出っ張りをつけたままカットし、水を入れたコップなどに数本差すだけ。
窓のない浴室や北向きの暗い浴室の場合、朝から半日程度は直射日光を避けつつ日に当ててあげましょう。
風水的にも浴室に植物を置くことは水の気と木の気が混ざり合い運気アップにつながると言われています。
色は統一感と落ち着きが重要
浴室、洗面などは一体と考えて全体のカラーを統一し、落ち着くようにしましょう。
洗面にはタオルやコップ、歯ブラシ立てなど小物がありますが、できるだけそれらのカラーを統一します。
人によって好みは違いますが、茶系、グリーン系、グレー系、ホワイト、ブラックなどが人気です。
実はホワイトやブラックは色的には強さがあり、癒しという側面から考えると中間色の茶系、アイボリー系、グレー系、抹茶色系などがおすすめです。
タオルも、たとえば茶系とアイボリー系や、グレー系の濃淡など同系2色で統一すると落ち着いた雰囲気になります。
洗面のコップや石鹸置き、歯ブラシ立て、足拭き、タオルなども同系でまとめましょう。
また浴室のシャンプーやボディシャンプーのボトル、洗い桶やボディータオル、バスチェアーなども同系色で統一するとラグジュアリー感もアップします。
アロマの効用を上手に使う

アロマの作用を取り入れる
「アロマなんて」と思っている人もいるかもしれませんが、アロマには素晴らしい効用があります。
単純に考えても、良い香りのするお風呂は気分がいいですね。その日の気分で好きな香りを使うなんてとてもラグジュアリーではないでしょうか。
アロマにはいろいろな香りがあり、その香りによって効用も違いますが、まずは好きな香りを使ってみましょう。「驚くほどのんびりできた」「気持ちがすっきりした」と感じられるはずです。
アロマの取り入れ方
アロマを取り入れるといっても、どうやって使うかわからない、面倒なことはしたくないなんて思う人も多いかもしれません。
でも浴室で使用する場合はマグカップにお湯を入れ、そこに好きな香りのアロマを数滴垂らすだけでOK。それをお風呂の縁などに置いておくだけで優しい香りに包まれた入浴を体験することができます。
また桶に入れた3分の1ほどのお湯の中に数滴のアロマを垂らし、タオルを入れて軽く絞ります。そのタオルを肩に掛けたり首に巻いて浴槽に入るとラグジュアリータイムとなるでしょう。
特に浴室ではアロマディフューザーなどを必要としないので、難しく考えず気軽に試してみませんか。
アロマオイルの選び方
アロマオイルは本来、天然の植物から抽出されたオイルで、ドイツでは医療としても活用されているほどです。
天然植物100%のアロマオイルは「エッセンシャルオイル」や「精油」として売られています。アロマオイルを購入するなら、やはり天然植物100%の物を選ぶようにしましょう。
通販でも売っていますが、実際に香りを体験して購入する方が失敗はありません。アロマショップなど香りのお店を見つけたら、自分の好きな香りを見つけてみるのもおすすめです。
どんなに素晴らしい効用があっても自分が好きになれない香りはおすすめできません。基本的には好きな香りは自分に合った作用があると考えられます。
また、気分は毎日違うので、いくつか好きなアロマオイルを用意しておき、その日の気分でチョイスするのもおすすめです。
たとえば癒しが欲しい、興奮を落ち着かせたい、ゆったりしたい、女性性を高めたい(女性ホルモンを高めたい)など、アロマオイルによっていろいろな効用があり、選んだ香りからその日の体調がわかることもあります。
エッセンシャルオイルの香りと効用について
純正アロマオイル、いわゆるエッセンシャルオイルの中でも一般的に人気の高い香りと効能を一部ご紹介していきます。購入するときの参考にしてみてくださいね。
フローラル系の香りで、アロマの中でも初心者さんも使いやすく誰にでも親しみやすい香りです。
ストレスや緊張をほぐし、ゆったりとした気分に誘います。癒し、ストレス解消の代表的な香りと言われています。
バラの香りに似て優しく包み込まれるような香りです。緊張をほぐし、イライラした気持ちを落ち着かせる作用があります。
女性に人気の高い香りで、心身ともに効果があると言われている香りです。
リンゴに似た甘く柔らかい香りで、ストレスや緊張をほぐす作用があります。
また抗アレルギー作用や抗ヒスタミン作用、抗炎症作用もカモミールの特徴です。
気分が悶々としているときなど、この香りで気分がパッと明るくなります。また緊張を解し、癒し効果も期待できる香りです。
ローズは癒し作用の他、ゆったりとした安心感で気分を安定させてくれます。
もちろん緊張を解し、癒し作用もじゅうぶん備えています。優雅な気分になり気持ちが晴れやかになる香りです。
甘みのある柑橘系の香りで名前の通り甘いオレンジの香りが特徴です。緊張をほぐし、前向きな気分にしてくれます。睡眠の悩みがある人にもおすすめの香りです。
名前の通りグレープフルーツの香りです。気分すっきり、リフレッシュ作用が特徴で、鬱的な落ち込んだ気分を明るくしてくれます。
紅茶のアールグレーの香りにも使われているもので、興奮と落ち着きのバランスをとり、気分をすっきり晴れやかにしてくれます。
名前のとおりガムなどにも使われている香りです。スースーするような清涼感は、気分をすっきり、頭もすっきりさせてくれる作用があります。
ユーカリの香りはペパーミントとも似ていますが、もっと強いスースー感があり、鼻詰まりや喉のトラブルの解消作用がある香りです。頭もすっきり気分もすっきりしたいときにおすすめです。
甘く優しい香りのクラリセージは幸福感を高めてくれます。またリラックス作用や癒し作用もあります。
ジャスミンティーの香りでお馴染みのジャスミンの香りはストレス解消、緊張緩和、そして自信を取り戻す作用があると言われ、自信がなくなっているときなど良い作用が期待できます。
まとめ

浴室は一日の疲れや緊張を取り、本来の自分を取り戻すところです。そんな浴室をちょっとしたプチリフォームでラグジュアリーなバスタイムに変える方法のご紹介でした。実際にこのプチリフォームを体験するとバスタイムの重要性を感じるでしょう。自宅のお風呂がなんとなくどんよりしてきたら試してみませんか。
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